第五十一弾 プロジェクターの故障の原因を探ってみた

2018年02月27日(火)

じょしゅ
みなみなさま、こんにちはでございにゃす!

こんかいは、めずらしくシーマのしごとに そったテーマとなってるよぉ

きょうじゅ
ぐうの音も出ない!

プロジェクターがキレイに映らなくなったといった場合、いろんな原因が想定されます。

基本的にはメーカー修理を依頼する形となりますが、私たち映像のプロは、まず原因を検討してみます。

じょしゅ
プロだって~!ヒュウ!ヒュウ!
きょうじゅ
この道40年\(^o^)/

ということで今回は、実際に故障したプロジェクターの原因究明をしていきたいと思います。

いや、このような症状が出た時は、このような原因が考えられるというプロファイリングをしていきたい!!!

じょしゅ
おぉ、なんかスイッチはいった!じけんの においがするね!
きょうじゅ
最近警察捜査班とサイコパスが出てくるドラマを見ててねぇ、すごくハマってるのだよ。

警察捜査班に超優秀な顧問(20代の若い男性)がいるんだけど、その人の生き別れた弟がサイコパスになってたというね。

それで、いつかは弟を逮捕しないといけないという葛藤を抱えるわけよ!

この兄弟がね~もぉ超イケメンでぇ~この世の雑音を忘れさせて~って、ちゃんと聞いてる??

じょしゅ
おねえのスイッチも はいってるし、めんどくさぁ~~~!
きょうじゅ
失礼しました。

今回使用するプロジェクターは1チップDLPプロジェクターで廃棄する分なので、構造を説明するためにも分解してみました。

つまり、解剖だね!!!!解剖医を呼んできて!!!サイコパスの解剖医を!!!

上記のドラマに出てくる兄弟の父はサイコパスに殺されたのですが、その犯人は脱獄後、偽名を使い、解剖医になったのです!!!!!!!

その解剖医に育てられたのが弟で、サイコパスになってしまったのです!!!!!!

マンマ・ミーア/(^o^)\

じょしゅ
そのはなしは ともだちにしてよぉ
きょうじゅ
友達がいません!!!!!!!
じょしゅ
かわいそう/(^o^)\

プロジェクターを解体(構造を理解する)

きょうじゅ
今回使用するプロジェクターは1チップDLPプロジェクターというものです。

プロジェクターには液晶プロジェクターというものもあり、映像を表示するために使っているパーツや構造が違います。

ランプやLEDなどの光源から光が出て、色を表現するカラーホイールや光を分光するミラーを通して映像を構成し、レンズを通って映像を投影するという形は同じです。

この説明をすると長くなりすぎるので、詳しく知りたい方はこちら

今回は1チップDLPプロジェクターについて掘り下げます。

1チップDLP方式の構造

きょうじゅ
DLPプロジェクターの大きな特徴は、アメリカのテキサス・インスツルメンツが開発したDLPチップを表示デバイスとして使用しているということです。

DLPチップはデジタルミラーデバイス(DMD)と呼ばれ、髪の毛の1/5程の大きさのマイクロミラーの集合体です。

これらの小さなマイクロミラーをそれぞれ単独で動かし、明るさの調整はミラーのON(投射する)とOFF(投射しない)の時間の長さ(PWM)で決まります。

明るくする場合はONの時間を長く、暗くする場合はOFFの時間を長くします。

テキサス・インスツルメンツの公式HPにある動画がすごく分かりやすいので、こちらを参考にどうぞ。

きょうじゅ
これがDMDの写真なのですが、1枚の小さなミラーにしか見えません。

肉眼で確認出来ないような細かいミラーを単体制御する技術が想像の域を超えていて、近未来感を感じてしまいます。

プロジェクターのカバーを外した時の写真

 

上の乗っかっている基板を取って、カバーを外した時の写真

きょうじゅ
基板を取って、カバーを外すと上写真のものが出現!発掘!!あるあるだいj
じょしゅ
そこまで!!!!!

おもいついたこと すぐいう~ごいごいs

きょうじゅ
君もだよ!!!!!

残念だが私とレベルが同じだよ、じょしゅくん。

「精密なところ」の構造は特殊なので、今回はランプからDMD、レンズまでを見ていきます。

プロジェクターを上から見ただけじゃ分かりづらいので、分解してカラーホイールとレンズを取り出し、ランプ代わりにハンディライトを使用して、構造を見てみましょう。

きょうじゅ
ハンディライトから出た光がコンデンサーレンズ、カラーホイールを通って、リレーレンズに反射し、DMD方向に光が通っている状況です。

上からも見てみましょう。

きょうじゅ
ハンディライトからの光がレンズに反射し、DMDに到達しているということが分かりましたね。

壁に当たったハンディライトの光が球状になっているのは、ハンディライトの電球が球状になっているからです。

ほれ、このように。

ハンディライトの点灯部

きょうじゅ
1チップDLPプロジェクターの肝の部分を理解した上で、症状を見ていきましょう。

症状を見る

きょうじゅ
プロジェクターを立ち上げると、投射画面内に砂嵐のような白い点が発生しています。

中心の白い大きな点は光源が反射しているだけなので不具合ではありません。

ここでのポイントは白い点にフォーカスが合っているということです。

カメラやプロジェクター、すべての商品はレンズと画像結像素子で構成されています。

カメラの結像場所は撮像素子(フィルム面に相当)なので仕上がった画像にフォーカスボケのような異物があればレンズ系に付着しています。

プロジェクターでも同じことが言えます。

フォーカスがピッタリ合っている異物であれば結像場所、つまりDMD素子の部分に問題があるということです。

合っていなければレンズを疑います。

実際に、DMD部分をよく見てみると投射時と同じようなザラつきがありました。

 

その他の症状

プロジェクターを使用していて、いろんな不具合が発生すると思います。

プロジェクターは家庭用、業務用、DLP、液晶、メーカー別とさまざまな仕様があるため一概には言えませんが、こんな症状が出た時は、このような原因が考えられるということをいくつか挙げてみますので、参考にしてください。

○トラブルが出た場合は
それが使用途中で発生したか、又は何か環境が変わったことで症状が出たなら、まずその部分をチェックしてください。

○電源は入るが投射ランプが点灯しない。
プロジェクターの特徴は、大きな光を得るため、高輝度ランプとそれを冷却するためにのファンがあります。
粉塵が機器に入るのを防止するフィルターがあり、それが目詰まりすると機器内温度上昇して自動停止や明るさが低下する場合があります。
警告ランプやメッセージがある場合はそれを参考にします。
ファンに汚れが付着してしまった場合は、家庭用機器においてはメーカーに依頼するしかありません。

○映像が出ない(デジタル入力)
デジタル(HDMI)入力は接触不良が多いです。
ケーブルを交換してみてください。
HDMI端子は高速通信のわりに接触構造がお粗末なので、ケーブルはなるべく金メッキの良い品を使うと良いでしょう。

○映像が出ない又は正常でない(アナログVGA入力)
アナログVGAには、周波数の異なる信号が多いため、他の信頼できる信号系で確認してください。
VGAの9ピンケーブルにはアースピンを省略したヒドイ品もあり、これらはケーブルが長くなるとリンギング(画像の右側に糸状のノイズ)が発生することがあります。

○原因不明の場合
冷却後、一度電源ケーブルを抜いて、再投入してみましょう。
システムリセット機能がある場合はリセットします。

○電源が入らない又は不安定
電源コンセントの電圧は、機器を接続して動作中でも100Vであることが望ましいです。
電子機器は電圧が低いと、同じパワーを得るため電流を多く使い、これによる発熱や無駄な電力を消費します。
許容範囲外の電圧になると電源が入らない場合があるので、安定した電源供給を心がけましょう。

さいごに

きょうじゅ
形あるもの、いつかは壊れますし、いろんな要因で動作しなくなります。

構造が分かっていると、原因究明もしやすいですし、その場で解決できることもあります。

弊社が関わるイベント現場でも、いくら社内でメンテナンスを行っていても思わぬ機械のトラブルに合うことがあります。

昨日まで問題なく動いていたのに、今日は動かないということも往々にして起こりえます。

特にプロジェクターは音響機器などに比べると繊細な作りになっているので、可能性は高くなります。

トラブルが起こった場合は症状から原因となることを想定し、その場で解決出来ることは行います。

とはいえ、近年メーカーの技術が高くなったので、故障もだいぶ少なくなりましたよね。

自宅にある冷蔵庫は約20年使用していますが、冷却機能はどこも悪くありません。プラスチックの経年劣化で取っ手が割れていたり、チルドルームの蓋が割れて無かったり、製氷機が壊れて氷が作れないだけです。

じょしゅ
かいかえなよーーー
きょうじゅ
ファミリータイプの冷蔵庫は高いのよ。

今回はプロジェクターについてでしたが、いかがでしたでしょうか。

少しでも参考になれば幸いです。

じょしゅ
じかいもよろしーま!
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